【当事者が解説】完ビとは?意味や使い方、バイセクシュアルとの違いを私の経験から話します

LGBTQ+

こんにちは!レズビアン当事者のぷくぷくです。

SNSなどで「私、完ビなんです」というプロフィールを見て、「完ビってどういう意味…?」と気になったことはありませんか?私自身、レズビアンとして「男性を好きになる可能性はあるの?」と誤解されることにもどかしさを感じてきました。 そんな中で知ったのが「完ビ」という言葉です。

この記事では、単なる言葉の意味だけでなく、なぜこの言葉が必要とされているのか、当事者である私のリアルな視点と経験を交えながら、どこよりも分かりやすく解説します。

完ビ(かんび)の基本的な意味とは

完ビ(かんび)とは、「完全にレズビアン」の略語で、女性のみに恋愛感情や性的魅力を感じる女性を指す俗語です。主にレズビアン当事者が、バイセクシュアルの人とは明確に違うことを強調したいときに使われることが多く、SNSやオンラインコミュニティで見かける比較的新しい用語として知られています。

完ビという言葉は、以下のような特徴を持つ人を表現するために使われます。

  • 女性のみに恋愛感情を抱く女性
  • 男性に対しては恋愛感情や性的魅力を感じない
  • バイセクシュアル(両性愛者)とは異なる性的指向
ぷくぷく
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この言葉は、バイセクシュアルの方を否定するものでは全くなく、「シンプルに自分のあり方を的確に表現できる便利な言葉」だと感じています!

完ビとバイセクシュアルの違いを詳しく解説

多くの人が混同しがちな完ビとバイセクシュアルの違いについて、詳しく説明します。

バイセクシュアル(両性愛者)の特徴

  • 男性・女性の両方に恋愛感情や性的魅力を感じる
  • 性別に関係なく人を好きになる可能性がある
  • より広範な性的指向を持つ
  • 国際的に認知された性的指向の一つ

完ビの特徴

  • 女性のみに恋愛感情や性的魅力を感じる
  • 男性に対する恋愛感情は持たない
  • レズビアンと同義の意味で使用される
  • 俗語として使用されることが多い
ぷくぷく
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私も過去に、レズビアンだと伝えた相手から「じゃあ、もしかしたら男性を好きになる可能性もあるってこと?」と悪気なく言われ、悲しい気持ちになったことがあります。「完ビ」という言葉は、そうした誤解から自分を守るための、ちょっとした鎧(よろい)のような役割も果たしてくれると感じています。

なぜ「完ビ」という言葉が必要なの?当事者が感じるリアルな背景

レズビアンだと自己紹介した時、「じゃあ、男性と付き合ったことはあるの?」と聞かれて、少しだけ嫌な気持ちになった経験はありませんか?

悪気がないのは分かっていても、「いつかは男性を好きになる可能性」を前提に話されると、もどかしい気持ちになりますよね。私自身、これまで一度も男性に恋愛感情を抱いたことがないので、「女性も好きだけど男性もいける」という方とは全く違う、ということをうまく表現したいとずっと思っていました。

そんな時に出会ったのが「完ビ」という言葉でした。

この一言があるだけで、「彼氏作らないの?」といった、時に不快に感じる質問の連鎖を断ち切ることができます。「私は完ビなので」と伝えるだけで、「男性には全く興味がないレズビアンなんだな」と理解してもらえる。これは、私にとって心がとても楽になる、お守りのような言葉なんです。

もちろん、相手が「完ビ」という言葉を知らないと伝わらないので、もっとこの言葉が浸透すればいいなと心から思います。

大切なのは、これがバイセクシュアルの方を否定したり、誰かを区別したりするための言葉ではない、ということです。あくまで「私という人間が、どういうあり方なのか」を正確に表現するための、ポジティブなツールなんです。

この言葉への理解が広まることで、私のように不必要な質問をされる人が、少しでも減っていけば嬉しいなと思っています。

完ビという言葉の適切な使い方と使用例

適切な使用場面

完ビという用語は、主に以下のような文脈で使用されます。

  • 自分の性的指向を説明する際
  • LGBTQ+コミュニティ内での会話
  • SNSでの自己紹介やプロフィール

具体的な使用例

  • 「私は完ビなので、男性との恋愛は考えられません」
  • 「完ビの友人が恋人を紹介してくれました」
  • 「完ビとして生きていくことを決めました」

完ビを使用する際の注意点

適切な使用方法

  • 自己紹介: 自分の性的指向を表現する際に使用
  • 理解ある会話: 相手が使用している場合のみ、その用語を使って会話
  • コミュニティ内: LGBTQ+コミュニティ内での理解ある使用

避けるべき使用方法

  • 決めつけ: 他人の性的指向を勝手に決めつける際の使用
  • 差別的使用: 差別的な文脈での使用
  • 無配慮な使用: 理解のない場での無配慮な使用
ぷくぷく
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私が一番大切だと思うのは、この言葉を「あの人は完ビだ」と、他人へのレッテル貼りのために使わないことです。あくまで「自分を表現するための言葉」という意識を持つことが、お互いを尊重する上でとても大事だと感じています。

LGBTQ+用語としての完ビの位置づけ

俗語としての性質

完ビは、LGBTQ+コミュニティで使用される用語の一つですが、公式な用語というよりはインターネット上で生まれた俗語に近い性質を持っています。

関連するLGBTQ+用語

主要な性的指向を表す用語

  • レズビアン: 女性同士の恋愛を指す一般的な用語
  • ゲイ: 男性同士の恋愛を指す用語
  • バイセクシュアル: 両性愛者を指す用語
  • パンセクシュアル: 性別に関係なく人を愛する指向

LGBTQ+の基本用語

  • LGBT: レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字
  • LGBTQ+: LGBTにクエスチョニング等を加えた包括的な表現

まとめ:完ビという用語について

ここまで「完ビ」という言葉について、私の経験を交えながら解説してきました。

大切なのは、これが誰かを区別したり、優劣をつけたりするための言葉ではない、ということです。もしあなたが、ご自身のセクシュアリティの表現に悩んでいるなら、「完ビ」という言葉が一つの選択肢になるかもしれません。
言葉は、自分らしくあるためのツールです。

この記事が、あなた自身が一番しっくりくる言葉を見つけるヒントになれば嬉しいです。

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